1 発端


『僕はかつて海の側に住んでいて
 一粒の真珠のような人魚を見つけた。
 この身体に死が訪れようとしている今
 僕は誓おう。
 僕の魂はあの海へ還る。
 愛しい君に再び出会うために。』

(海棠遼平の日記)