涙を必死で我慢した。
 涙で彼が見えないなんて事、絶対にごめんだったから。
 帝は席をはずしてくれた。
 私は、たった一人で、椅子に座って、待っていた。
「ただいま」
 そう、聞こえた。
 カラン カラン
 と、少し遅れてドアベルの音がした。
 顔を上げて、必死で泣くのをこらえて、笑って、「おかえり」と言うと、彼は、私を、抱きしめてくれた。





 ダーリン。
 桃太郎。
 死にそうに辛かったわ。 
 この、二百年。
 ......ずっとずっと、会いたかったの。